コグ
   
 

COG > Report >2007 Tokyo Road Race Championship
 

2007 東京都選手権ロードレース大会

2007年12月2日(日)天気:晴れ 会場:日本サイクルスポーツセンター
出場クラス:Fクラス 20キロ コース:5キロサーキット(右周り)x4周
エントリー:9名 出走:9名 結果:1位

「神さま、お願い。ちゃんとするから。」
レース前日、ウチじゅうを掃除しながら唱える。
夕飯のおかずをいつもより多く作りながら、翌日のおにぎりをにぎりながら、自転車を磨きながら、何度も唱える。

男性Cクラスと同時、10:03にスタート。
コースは右回り。今夏ここで行われた耐久レースに参加して、この回りを走っていたからイメージは残っていた。
できるだけCクラスの選手たちについていけたら…。
最初の登りでめいいっぱいペダルを回し、登る。
Cクラスと交ざるが、自分より前にFクラスが被るピンクのヘルメットキャップはいない。
その後は下り、勢いがつきカーブが続くコースだ。
スピードがつくから無理せず、後ろは見ないで前に続く。
2号橋付近で、和地選手が前に出るがその後の登りで抜き返す。
登りが勝負どころと思っていたから、この辺で差をつけたい。懸命にペダルを回す。
カーブで後ろとの距離を確認する。下りもめいいっぱいペダルを踏む。息は苦しい。
あともう少しで1周が終わる。せめて周回1位を1回でもとりたい。
「お願いー!!神さまーー!」
ラインを越えた。私の前は誰もいない。
1周だけでもつらい。息も上がりっぱなしだ。これがあと3周もあるのか、苦しい…。

再び登りが始まる、あきらめないで力を振り絞って登る。
その後は、私が好きなスピーディーなカーブが続く。
カーブで後ろとの差を見る。少しずつ差は開いてきているが見える範囲、
少しでも気を抜いたら、追いつかれてしまう距離だ。全く気が抜けない。
「お願い、神さま。もう1回周回とらせて〜!」
唱えながらペダルを回し願いがかなった。半分まできた。

後半が始まる。二番手を走る和地選手がいつペースアップしてくるかわからない。
ペース配分として、きっちりと余力を残しているかもしれない。
とにかくめいいっぱいペダルを回し、3回目を登る。
前の周と同じカーブで、後ろとの距離を見る。
前の周より少しだけだが開いている。
でも息が苦しいのは変わらない。
「神さまー!お願い、逃げさせて〜!」
3周が終わり、それも周回をとれた。

苦しくて苦しくて仕方がないのだが、ちょっとでも息を楽にしたら、
この少しのリードもすぐになくなるんじゃないかと思いながら、精根尽くし走る。
前周と同じカーブで後ろを見て、少しリードが広がっている。
「お願いだから、このままでーー!」
お願いしたってラストスパートを掛けて、いつかは追いつかれるんじゃないかと何度も後ろを見ながら、めいいっぱい走る。
そしてゴールラインが見えたとき、後ろを振り返るとゴールまでよりも距離があった。
ペダルを踏む力をゆるめた。これで解放されるんだ。
息苦しいのも、いつくるかわからない怖さからも。
ゆっくりとゴールラインを1番で越えた。

ゴール後クールダウンしながら、和地選手からアドバイスをいただいた。
なんて、良いレースなんだろう。
目標にしていた選手から直接、レースの話を聞けるなんて。
なんて、嬉しいのだろう。
勝つことがこんなにも、気持ちがいいなんて。
今までのこと、すべてが無駄じゃなかったんだって。
全部が肯定的に受けとめられる。
この勝利は、支えてくれたみんなのもの。
みんながいるから、私が勝てた。
私を知る、すべての人へこの嬉しさをお裾分けしたい。

今年最後のレース、良い結果で締めくくれました。
いつも応援してくれた方、先日の落車で心配してくださった方、
ありがとうございました。やっと応えることができました。
チームの皆さま、苦しい練習や気合を入れていただき
いろいろとありがとうございました。
仕事関係の方々、おかげさまで勝てました。
コグコグで走っている仲間たち、ありがとう。