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第19回 ツール・ド・おきなわ

2007年11月11日(日)天気:晴れ 会場:沖縄県名護市
出場クラス:市民レディース 50キロ
コース:名護市民会館→本部町→今帰仁村→名護市民会館 1周
エントリー:93名 出走:83名 結果:8位

このレースは、女性が大勢出場する、
距離は50キロ、コースは周回でない公道(交通規制あり)。
まるで本場のロードレースのようだ。
私は今までのレースでは、先頭に追いつくことでめいいっぱいだったが、
今回は先頭集団で走ることができるだろう。
そして、何か仕掛けていきたいと楽しみにしていた。

国際女子85キロというクラスもあったが、国内外の招待選手と登録選手で上位に成績を残している選手という参加条件があり、私は該当していないので初めてのツール・ド・おきなわは、市民レディース50キロにエントリーした。

7時10分、名護市民会館前をスタート。
スタートはゆっくりだ、と聞いていた。
スタート前のウォーミングアップがないから、こんなもんなのかなと思う。

先頭集団は30人以上いる。
目の前を走る選手がレーパンの下にパンツをはいているのが気になる。
「あ、この選手もだ」と何人かいる。
中には悲鳴を上げ、怖いと言って走る選手もいる。
集団走行に慣れていない女性も多くいるだろう。
この人数のまま走り続けるのは危ない。

私が前へでて、スピードを上げる。
前へでると海が眺められて気持ちがいい。
特にマークされることもないだろうが、後方からの気配もない。
動く様子がなく、向かい風が強く、集団へ戻る。
この先は長いから、まだ逃げを作るのは早いのか。

先頭集団の中でローテーションする選手が決まってくる。
多くの選手は、集団の後方で体力を温存しているようだ。

スプリントポイントあたりでスピードがアップした。
少し登り坂もあり人数は減ったが、坂が終わるとまた集団ができる。

「去年は、この辺で落車があったから気をつけて〜」
と声が掛かる。
道路が細くなったり曲がったり、他のクラスの選手が落ちてきたり、
集団の中では声を掛け合い、手信号をして接触落車を避けた。
このままゴールスプリントに持ち込みたくないと思いがよぎる。

一番きつい登りで、集団は20人くらいになる。
ハアハアと息荒く登っている選手も
ラクラクに登っている選手もいるのに
下るとまた一緒になって走っている。
向かい風が強いせいなのか、キレない。

私は呼吸を整え、再び前に出た。
前に誰もいない道を海を眺めながら、低い体勢で走る。
後ろからの気配、音は、ない。
前回よりリードが長い、このまま逃げられるかどうか。
強い向かい風と残りの距離を考えると、一人ではゴール前で集団に追いつかれてしまうだろう。
体力を消耗し思い切りがなく、風に流されながら集団に戻る。

残り5キロくらい、もう1回やろうかと思っていたところで、だんだんスピードが上がり、
今まで見なかった選手が前へでてきた。
負けじといく。
そして最後はゴールスプリント。
結果は8位。1秒の間に15人も入るゴールだった。

私は展開のあるレースを楽しみにしていたのに、心の隅に確実に勝ちたいというやましい気持ちがあった。
レースを展開した上で勝つことができるなら、それは理想的なレースだろう。
結果はどうあれ、思い切って逃げを打たなかったことが悔やしい。
運動会の徒競走でもなければ、サイクリング大会でもない、
私がしたいのはロードレース。ロードレースが上手くなりたい。