ポジションをみる

体力がつくと、ポジションが変わってきます。
少しずつ調整して快適になるよう、自分に合ったポジションを見つけよう。

■ポジショニングの自転車用語
1.サドル「上げる・下げる」
サドルの高さを調整する時、シートピンを緩めて、シートピラーを動かします。
上下することで、ハンドルまでの長さも変わります。
よってサドルを前後にも調整します。
元の位置に印を付けます。ミリ単位で動かします。

2.ハンドル「しゃくる・おくる」
ブラケットの位置を上げるのは、「しゃくる」。
逆に進行方向へ倒すのは、「おくる」。
ブラケットの位置調整、下ハンドルを握る角度、ブレーキに指がかかるのを確かめて、好みの位置にします。
●ハンドルの幅について
両肩の骨のセンターの幅の長さが基本です。
その長さに合ったハンドル幅を選びます。
乗り方、好みによって、その幅より、広い・狭いがあります。

3.ステム「伸ばす・縮める」
ステムは、伸縮しません。
90ミリから100ミリのステムに交換することを「伸ばす」と言います。
逆に短いステムへ交換するのは、「縮める」です。
サドルの位置からハンドルまでの長さを調整するのはステムです。
ハンドルの高さはフォークのコラムにはめたスペーサーで調整します。
ポジションが落ち着いてきたら、コラムをカットします。
いつまでも長いまま出ているのはあまりよくありません。
カットの長さを決める時は、慎重に。

新車やシーズンのはじまりやフレームを変えた時、実際に力を入れてみた後、微調整します。
ポジショニングの順番も、この通りで、サドルの高さを合わせてから、ハンドルの調整になります。

■サドルの調整
●乗ってみて、違和感があったり、ぺダリングで気になったりしたら調整してみます。
○サドルの角度を変えてみます。
シートピラーにもよりますが、だいたいアーレンキー1本でできます。
○サドルを5ミリ前にした。
それまでペダルにかかる力のバランスが悪いと思っていた、ひざの痛みがなくなり快適になりました。
○「サドルを2ミリ下げた方がいい」
前を走る人にそう伝えたところ、シューズに入っていた2ミリくらいのインソールを脱いできたとのこと。
2ミリでもぺダリングが変わってしまいます。
●いろいろ調整を試して合わないとわかったら、違うサドルに変えてみます。
○「新しいサドルを試している」とのこと。
距離を走ったり、長時間乗ったりしないとわからないことがあります。
また、人によって合う、合わないが、異なります。
自分に合ったサドルを見つければ、快適な乗り心地になります。

■微調整
1.サドル
サドルに当たるところが気になっていたので、違うサドルを試します。
前後位置、傾き、高さ、、、乗って、調整して、乗って、調整して、を繰り返します。
フォームとポジションを確かめながら、あたりをつけます。
実際に外で走ったり、力を入れたりしないと、わからないことがあります。
それから、また調整します。
2.足周り
ペダルを変えました。
ビンディングの固定力の強弱を何度も確かめます。
足周りは、直接力を伝えるところ。
自分の足に合うシューズを選ぶのも慎重にします。
他にも、クリート位置の確認・しっかり留める。
インソールの選択・位置・調整など、じっくりチョコチョコとあたりを出します。
また、くつ下の厚みやシューズの締め具合、ゆるすぎてもきつすぎてもないところを知っておきましょう。

■ステムを変えた後の確かめ方
ステムを1センチ伸ばしたので、ポジションを確かめます。
走行中いいなってフォームで止まり、その姿勢のままフロントホイールのハブを見て、その視線にハンドルの位置と重なっていたら合っています。
ゆっくり登り、フォームを意識して、サドルの位置を確かめます。
ダンシングをしたり、高回転や、重ギアでじっくり走って、ペダリングを確かめます。

■クランクの長さの見直し
身長からみてクランクの長さを見直していました。
以前使っていたクランクがあったので、ノーマルの167.5ミリから、コンパクトの165ミリに変えました。
上死点を通る動きがスムーズになって、クルクル回せるようになりました。
上・下死点の差を合わせると、5ミリになります。
だいぶ、ぺダリング、ポジション、フォームに影響してくると思います。
もし、シーズン計画をレースを中心としていたら、こういったパーツサイズを変えるタイミングは、オフシーズンにした方がいいと思います。
*自転車用語「上死点・下死点」
ぺダリングにかかる一番上と一番下になるところで、いくら踏んでも力にならないポイントのこと。

■手首痛
少し前から手首の右だけ痛いなーと思っていました。
重たいものを持ったかな?包丁かな?思い巡らせても、当たりません。
サドルがうまくハマっていないことに気がつきました。
それによって、ブラケットに乗せる手の位置が合わなく、手首に負担が掛かっていたようです。
サドルの前後位置をずらしたら、手首の痛みはなくなりました。
少し前にシートピラーを取り換えて、ほんの少しズレがあったようでした。

■フォームがとれない悩み
「フォームがとれない。サドルが後ろへもう下がらない(レールがない)」
と悩んでいるとのこと。
私が自転車をよく見てみると、シートチューブの角度が立っているので、低いフォームがとりにくいのがわかりました。
その自転車は、街乗り用のロードバイク。
初めて買ったロードとのことで、その時はそれでよかったと思いますが、すでにスポーティに乗っている今の彼女には、十分に力が出ません。
私のロードバイクを試してみると、ビックリしていました。

■ポジションを専門の人にみてもらう
スペシャルなサイクリストにポジションを見てもらったとのこと。
そうしたら、もう他の人から聞いてはなりません。
その方に言われたことを、まずは1ヶ月やり過ごします。
言われてすぐは、ちょっと遅くなった感じがします。
筋肉がそれまでとは違う慣れない方へ動かしているからです。
効果がでるのは3ヶ月くらいから、人や頻度によって1年後です。
動きがスムーズになり、体力がつくと、ある時、ふとラクになったような、力が抜ける時が来ます。
それまでポジションをいじらずに続けてみましょう。